皆様のご支援のお陰をもちまして、このたび下記の要領で、第3回目の岐阜大学モンゴル歴史研究会を開催する運びとなりました。モンゴル民族が自らの歴史を知るべきであるのは当然のことですが、中国での学校教育の中では、ほんの僅かな出来ことしか教えられてきませんでした。しかし現在、経済発展を唯一の目標とし、金銭と権威の獲得を至高の目的とする中国社会の中で、歴史を始め生活習慣から言語まで、モンゴル文化のすべてが忘れ去られようとしています。こうした中で、この異国・日本においても、モンゴル民族の未来を憂える先生たちがおられ、モンゴルの歴史をモンゴル民族に教えて下さることは誠に幸運であり、本研究会はお互いを切磋琢磨する極めて貴重な機会と考えます。
今回は、静岡大学人文学部教授の大野旭(楊海英)先生が足をお運び下さることとなり、岐阜大学大学院連合農学研究科博士課程のジリガラ氏の研究報告を交え、有意義な研究会になるものと確信いたしております。皆様、どうかふるってご参加頂きますよう、ご案内申し上げます。
記
日付:
2010年6月26日(土) 午後1時〜午後4時
場所:
岐阜大学応用生物科学部101教室
内容・時間:
1.開会挨拶 研究会顧問・天谷孝夫(岐阜大学応用生物科学部)
2.研究発表 ジリガラ「最後の遊牧帝国・ジュンガルとその後裔たち」<13:05〜14:00>
3.講 演 楊海英「ジェノサイドとしての中国文化大革命ー内モンゴル自治区の事例から」<14:10〜15:30>
4.総合討論 <15:30〜16:00>
5.閉会挨拶 ジリガラ
講演者紹介:
楊海英 モンゴル名オーノス・チョクト(日本名は大野旭)。1964年、内モンゴル・オルドス生まれ、北京第二外国学院大学日本語学科卒業、89年来日、国立民族学博物館・総合研究大学院大学博士課程修了、博士(文学)。主な著作に「草原と馬とモンゴル人」2001年、「モンゴル草原の文人たち」2005年、「モンゴル人ジェノサイドに関する基礎資料(1)−滕海清将軍の講話を中心に」2009年、「墓標なき草原」(上、下 岩波書店2009年)などがある。
連絡先:
天谷孝夫(090-4794-6392)、アリチア(080-3652-0935) |