9月12日、南モンゴル「学生運動」デモ行進が行われた。あいにくの雨模様ではあったが、デモ行進前の集会、デモ行進そして南モンゴル弾圧の元凶中国大使館への抗議中は雨も上がり、気温も最適となり、デモ行進にはうってつけの環境であった。
デモ行進出発前の集会では、まず、中共の弾圧によるウイグル人犠牲者および台風8号による台湾人犠牲者の黙祷が行われ、中国共産党、中国国民党に立ち向かう同士のために哀悼の意を表した。引き続き、呼び掛け人である、オルホノド・ダイチン氏(自由連盟党幹事長兼日本代表)をはじめ、イリハム・マハムティ氏(日本ウイグル協会代表)、永山英樹氏(台湾研究フォーラム会長)、王進忠氏(中国民主化活動家)の挨拶が行われた。
また、アメリカで活躍している亡命南モンゴル人エンフバト氏(南モンゴル人権情報センター)からもメッセージが届き、読み上げられた。エンフバト氏は学生運動のリーダーの一人であった、南モンゴル民主連盟のハダ氏の釈放要求運動を続けていらっしゃる。そして、ルービン氏(モンゴル自由連盟党党首)のメッセージが最後に読み上げられた。
出発の直前には南モンゴル応援クリルタイ卯里通彦氏のリードにより、シュプレヒコールの練習とデモ行進盛り上げのための気勢上げを行った。
デモ行進は80名程の参加者で行われ、予定通りのコース(三河台公園→笄公園)をたどり、30分強の行進となった。雨模様であっても参加する方々である。南モンゴルを応援したい、助けたいという意気込みが高い、非常にまとまりのある、デモ行進となった。デモ行進中は口上に引き続き、「2ちゃんねる」の方々が作成したシュプレヒコールで、デモ行進を盛り上げた。沿道、特に六本木駅前の通りでは多くの買い物客がデモ行進に見入り、或いは写真に収める方々もいらっしゃった。六本木通りの下り坂では、お祭りの方々とエールの交換を行い、土曜日の六本木、外苑西通り界隈を賑わした。
笄公園に到着後、代表者五名がすぐ近くの中国大使館に赴き、ダイチン氏がモンゴル語で抗議文を読み上げ、日本語でシュプレヒコールを行い、モンゴル人、日本人一体となった抗議となった。最後に中国語の抗議文をポストに投函し抗議を終えた。
先ごろ発生したウイグル人虐殺、昨年のチベット人虐殺が事件として大きく取り上げられるのに比べ、日本では南モンゴルの話題は取り上げられる機会・回数は少ない。しかし、中国共産党の政策により、独自の文化、独自の言語、独自の宗教が奪われ、自然破壊、資源略奪、環境汚染など様々な弾圧が行われている。しかも、そのような政策に少しでも反対の意見を述べたり、行動を起こした者は、逮捕・監禁され、刑務所でも人としての最低限の権利さえ奪われるのである。ハダ氏やナゴンビリゲー氏の逮捕・監禁はその典型たる例である。いや、そもそも表現の自由を行使しただけで、逮捕・監禁されること自体が中国共産党の南モンゴル植民地支配の異常性を物語っているのである。さらに南モンゴルに対する弾圧は、草原の砂漠化を招来し、拡大させ、環境汚染と相まって、有毒黄砂が日本に飛来し、増加の一途をだどっている。日本も決して他人事ではない。
しかし、そのよな政策に憤りを覚え、立ち上がるモンゴル人達は多く、このデモ行進に参加した人々がその代表であろう。そして、その数は確実に増えてきており、今回のデモ行進へのモンゴル人の参加者は過去最多であった。最後に雨模様にも関わらず、今回のデモ行進に参加してくださった多くのモンゴル人、日本人の皆様に大変感謝申し上げると共に、今後も南モンゴル問題を知っていただくための様々な努力を惜しまないことを決意し、報告を終えたいと思う。
動画・画像でのデモ行進の模様は下記でご覧下さい。
(RFUJ アジアンフリーダム Asian Freedom より)2009年9月12日「南モンゴル学生運動デモ行進」(1/2)
(RFUJ アジアンフリーダム Asian Freedom より)2009年9月12日「南モンゴル学生運動デモ行進」(2/2)
(mahorobajapan より)南モンゴル学生運動28周年デモ 集会篇1ダイチンさん挨拶
(mahorobajapan より)南モンゴル学生運動28周年デモ 集会篇2 永山英樹氏
(mahorobajapan より)南モンゴル学生運動28周年デモ 集会篇3 王進忠氏
(mahorobajapan より)南モンゴル学生運動28周年デモ 六本木町内祭りの人々からも声援が!
(mahorobajapan より)南モンゴル学生運動28周年デモ 中国大使館への抗議文提出
南モンゴル学生運動デモ実行委員会
2009年9月12日(Yisenhusel)
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